秋の広瀬川

Posted on 2017-11-21 by nakajima

♫ひろせがわぁ〜流れるきしべぇ〜…青葉城恋唄の一節で広瀬川という名前をご存知の方も多いかと思います。
今回の「あったかギャラリー」は、ほのぼのとした水彩画「秋の広瀬川」をご紹介します。
作者は先月、東京から仙台に移住したばっかりのアーティスト山本重也さんです。

銀杏も微かな匂い残す午後

銀杏も微かな匂い残す午後

広瀬川は江戸時代において青葉城(伊達氏の居城・仙台城)の第一線の守り・外堀でした。
その近辺には藩政時代、薬草等を植えていたといわれる「花壇」など興味深い地名も残っています。

「せんだい」の語源はアイヌ語の「セプナイ(広い川という意味)」すなわち広瀬川という説もあります。
旧石器時代から古代の遺跡も数多く見られるとのこと。

仙台市のシンボルとして親しまれている広瀬川ですが調べれば調べる程、奥が深そうです…。

人生の台風も去り光射し

人生の台風も去り光射し

ところで、アーティスト山本さんは大阪で生まれ育ち、東京のクライアント相手にバリバリ活躍するイラストレーターでもあります。
今は、日々の創作を広瀬川が見える仙台のアトリエで行っています。

枯葉落ち辿り着きたる広瀬川

枯葉落ち辿り着きたる広瀬川

「今度、仙台に移住しますのでよろしく。」…こんな連絡を突然、山本さんから数ヶ月前にいただきました。

ビックリした私が、仙台移住の理由を尋ねたところ、
「以前マラソンの参加選手として訪れた際、仙台の緑や町並みに魅かれ…今後の創作の拠点として移住を決めてしまいました。」との事。

秋深し恋しき想い黄昏て

秋深し恋しき想い黄昏て

 

我自由故に孤独の夜長かな

我自由故に孤独の夜長かな

実は数年前、当「あったかギャラリー」で山本さんの作品を紹介させていただいたことがあります。

いわゆる画家の器用さを表に出さない親しみがあり、私は彼の描く水彩画が大好きでした。
アカデミックな勉強をしたアーティストは、どうしても上手さが表に出てしまいがちです。
山本さんの技術はとてもすごいんですが、表現する側と見る側の間合いといいますか、その塩梅がとてもいいと私は感じています。

橋脚の袂で見つけし秋なごり

橋脚の袂で見つけし秋なごり

 

芋煮会崖に染み入る煙かな

芋煮会崖に染み入る煙かな

山本さん曰く「私は、絵はがきのような観光名所的な風景は、興味が無いんですよ。
邪魔だと思えば、電柱なんかはカットするし、必要だと感じたら人物も付け加えますしね…」

「山本さん、仙台に引っ越してきたら暇をみて会いましょうね。」
「中嶋さん、こちらこそ、ぜひ…。」
…などと数ヶ月前、電話で話ながら、実は…
山本さんが仙台に引っ越してきた翌日(10月22日)に、私は強引に彼をお茶に誘ってしまったのでした!

雨の日にもかかわらず、お相手してくださって…
…山本さん、忙しいのにありがとうございました!

犬ぐずり晩秋の山闇の中

犬ぐずり晩秋の山闇の中

※絵に添えてあるキャプションとしての俳句も山本さんによるものです。
山本さんのFace Bookはこちらからどうぞ→https://www.facebook.com/shigeyay







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