門田俊明 Monden,Toshiaki
Posted on 2017-02-18 by nakajima
へんてこフォルムの動物たちです。作者は門田俊明さん。
イメージを強要しない、こんなゆるい作品は見る人をホッとさせます。
門田さんは現在、デザイナーそして童画家として東京で活躍中です。
曰く「ストーリーはできてるんだけど、制作は止まったままなんだよね…」
…そんな彼の作りかけの作品ですが、このページを借りて「へんてこフォルムの動物たち」を紹介させていただきます。
(絵と対になってる文章も門田さんによる)
砂漠のなか、
不安な仔ゾウと
やっぱり本当は不安な太っ腹ゾウ
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大きなゾウが言った
大きなゾウが言った。
不安があるなら、わたしの鼻息に隠れなさい。
ゾウは大きなゾウの鼻息に急いで飛び込んだ。
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ゾウの鼻息に逃げ込んだ仔ゾウは
気がつくと砂漠の水たまりにいた。
ゾウの鼻息に逃げ込んだ仔ゾウは
気がつくと砂漠の水たまりにいた。
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砂漠の人魚が仔ゾウに言った。
その昔、ここは海だった。今は枯れてしまったが、
私は涙の小さな海で泳いでいる。
涙が出なくなったら、
私はどこで泳げばいいのかわからない。
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ウマかキリンかわからないウマが
一角獣に聞いた。
ぼくはウマかキリンかわからない。
一角獣が答えた。
ぼくだって、
一角獣なのかウマなのかわからない。
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そうです。これらの絵、みかんの皮をむいた時の偶然のフォルムを生かしてるんですね。
門田さんは高校時代、プラスチック廃材のその連続性のあるフォルムを利用…コラージュしてユニークなポスターをデザインした事があります。(1970年頃ですが私はよく覚えています。)
日常にあるなんでもないようなカタチに興味をもって作品に取り込む門田流…今も健在といったところですね…。
門田さん、高校時代は、酔っぱらって教鞭をとることで有名な名物先生が顧問をする美術部にいました。
(※アル中先生参照 または「エピソードあらかると」参照)
ある夜のこと、その先生(宍戸先生と仰います)が突然門田家を訪れたらしいのです。
酔っぱらいながら熱心にご両親に話しはじめ、アートの世界でその才能を生かすべきだと説得されたとのこと。
よほど才能に惚れ込まれたんでしょうね。
実は、門田さんは私の高校時代のひとつ年上の先輩にあたるので、私も同じ先生に教わったという…そんな共通点があります。
古くからのオトモダチでもあるアーティストの楽しい世界…その一端を今回紹介させていただきました♬
(館長 中嶋 wrote)
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