四ツ目年正 Yotsume, Toshimasa

Posted on 2019-06-13 by nakajima

早逝のイラストレーターであり、仙台で活躍したマンガ家でもあった四ツ目年正氏を紹介させてください。彼は私の2年年上の友人で、中学時代から交流があったのですが、私にはとても追いつけない天才的な上手さがありました。

高校卒業後はデザイン専門学校で学びながらも、代理店からの依頼をこなすプロのイラストレーターとしてすでに活躍していました。

職人的な性格ゆえ営業や自身のマーケティングはからっきしダメで、生活は決して楽ではなかったようですが、イラストレーターとして仙台では知る人ぞ知る存在でした。

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ここに紹介する作品は彼の手によるマンガですが、1980~1990年あたりの作品だと思われます。

たぶんTVドラマ「おしん」がブームだった頃の、かるく30年以上前の作品だと思うのですが、そのイキイキした線には脱帽です。

当時、仙台の喫茶店(珈巣多夢)には自らマンガを描く学生や公務員などがたむろし、彼はその中でいじられながらも師匠的な存在で、彼らの作品を集めては自費で出版していたようです。

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面倒見が良かった彼ですが、新人や後輩をプロダクションや代理店に紹介することもしばしばで、彼らに仕事がまわった結果、彼の仕事がなくなる事もあったと笑いながら話すようなお人好しでもありました。

 

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常に7割くらいの力で楽しみながら描いているという印象があり、いつ本気を出すんだろう、本気出したら更にとんでもないものが出るかも…などと私は思っていたのですが…。残念ながら彼は40半ば病気で他界してしまったのです。

友人目線で恐縮ですが、ささやかでもそんな彼の記憶となるものを残したいと常々思っており、今回ここに掲載させていただきました。

私の住んでる宮城県出身のプロのマンガ家の数は50人とも60人ともいわれてますが、私にとって四ツ目くんは、手が届きそうで追いつけなかった、やはり特別な存在のマンガ家でありアーティストでした。

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SNSはおろかEメールもなかった頃、喫茶店のノートはあったかいコミュニケーションのツールだった。(喫茶かすたむマスター伊藤さんによって数十冊のノートが今も大切に保管されています。)

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マンガファンの溜まり場だった「かすたむ」。四ツ目氏によるデザインをもとに、今でも親しまれるマスターのキャラ。(マスターの伊藤さん本人は、今では既に真っ白おヒゲのサンタクロース状態に変貌…)


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